未来のために4
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着替え終えると、淳司は亜季の家に向かってこれからの対策を練っていた。 総司達に電話で連絡を入れて、亜季はもう大丈夫だという旨はすでに伝えた。彼等はその間にインターネットや、黒霧史記にアドバイスを求めたり、電話で疑問点を質問して情報を集めたりしたものの、進展はなかったというのも。 唯一の収穫は翔子が口走った、『その人の願いを叶えればこの矛盾を解消出来るのでは?』というものだった。 だがこの法則で矛盾を解消出来るとしても、それはかなり難しいと総司は言っていた。 淳司も亜季もそれは同感だった。 それぞれの悩みを、傷を、恐れを、本人の意思の力で解決出来ないからこのような世界に陥ってしまったのだ。 それを周りの四人の力を借りたとしても、結局最後は本人の力次第なのだから。 「……だとすれば、相当厄介よね」 「ああ、時間内にこの世界から抜け出せないと『本人にとって大事なもの』を失ってしまうしな」 ふう、と二人の吐息が部屋に吐き出される。 「……大事なもの、か」 亜季は椅子に座り、天井を見上げてぼそりと呟く。 椅子が軋みをあげる。 それから俯き、しばし沈黙したあと、彼女は口を開いた。 「ねえ、あんたにとって『大事なもの』ってなに?」 「俺の?」 淳司が自分を指差し確認する。 (〜〜〜ん〜〜〜) 床に胡座をかき、腕組みをしながら彼は思考するが、 「……悪い……正直、ありすぎて検討がつかねえ」 「……あんたもか」 亜季もぼやくように小声で答える。