未来のために4
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亜季もぼやくように小声で答える。 「そうなんだよね。一体何がそんなに『大事なもの』なのか……」 まだ少々濡れている髪を掻きあげながら亜季は溜息をつく。 「まったく……今日は今日で、全員で心情を吐露しても全く解決の糸口にならなかったし……これじゃ初日と同じだな」 「初日と同じ?」 亜季が怪訝な表情で尋ね返す。 「だってそうだろ?黒さんに悩みはないかってことを尋ねられて、皆答えたけど、結局解決してないしよ。今回だって皆で言い合ったのに、全く矛盾解決の糸口がねえ。な、同じだろ?」 確かに、と呟く亜季の表情が変わる。 「どうした?」 呟く彼女に淳司の言葉は届いていないようだ。 「何をするつもりなんだよ?」 「……とりあえず、総司に連絡とろうか」 亜季は濡れた髪を掻き上げながら、 「もしもし、総司?私よ。時間はある?今から会たいんだけど……場所は……そうね、遊園地にでもしようか。ジャックと翔子にもお願い」 淳司に何の了解もとらずにテキパキと決めていく。 「ん、じゃ、よろしく」 短くそれだけを告げて、亜季は電話を切る。 「おい、今から遊園地にだなんて行ってどうするつもりなんだよ?」 「直接会って、可能性を潰していくのよ」 亜季の答えは簡潔ではあったが、淳司には理解不能のものであった。